「ジョークで学ぶアラビア語」第14回です。
今日のヌクタ(ジョーク)はサウジアラビア発のネタです。
サウジアラビアというとお堅い宗教の国というイメージが強いかもしれませんが、こういうジョークを楽しむ一面もあるのだと知っていただければと思います。
ちょっと長いんですが、がんばって読んでみてください。

「アメリカ人とフランス人とアラブ人が・・・」みたいな感じで始まる、いわゆるエスニック・ジョーク(国や民族のステレオタイプを比較したりして笑いにするジョーク)はアラブのヌクタにも沢山あります。
今回のはエスニック・ジョークとはちょっと違うのですが、他の国と比べて自分たちを落とす自虐ネタというのでしょうか。
訳は以下のとおりです。
アメリカ🇺🇸とフランス🇫🇷とサウジ🇸🇦の3羽の鷹がいた。
アメリカの鷹が飛び立ち、30分後に戻ってくると、その嘴(くちばし)には血がついていた。他の2羽が尋ねた。「どこに行ったんだい?」「あそこに山が見えるかい?」「ああ」「その向こうに牛がいたので狩って食べてきたよ」
フランスの鷹が飛び立ち、30分後にやはり嘴に血をつけて戻ってきた。他の2羽が尋ねた。「どこに行ってきたんだい?」「あそこに家が見えるかい?」「ああ」「その裏に羊がいたので狩って食べてきたよ」
サウジアラビアの鷹は飛び立ってから3時間後に、全身血だらけで戻ってきた。他の2羽が尋ねた。「どこへ行ってきたんだい?」「あそこにある、あの柱が見えるかい?」「ああ」「俺には見えなかったよ・・・😭」
Twitterで投稿した時は、صقر (サクル)をハヤブサと訳していたのですが( 辞書で調べると鷹とハヤブサどっちもこの単語です)、 アラブと言えばやっぱり鷹かなと思いまして、こちらでは鷹と訳しました。
以下、各単語の意味です。
صقور(スクール):鷹、ハヤブサ(صقر の複数形)
طار(ターラ):彼は飛び立った
نص ساعة(ヌッス・サーア):30分
رجع(ラジャア):彼は戻った
منقار(ミンカール):くちばし
دم(ダム):血
وين كنت؟(ウィーン・クンタ):どこにいたの?
تشوفون(タシューフーナ):あなた達は見る(動詞:شاف)
ايه(エー):はい
شفت(シュフトゥ):私は見た
وراه(ワラーフ):その後方に
بقره(バカラ):牛
صدت(サッダト):狩った(フスハー:إصطدت)
أكلت(アカルトゥ):私は食べた
وين رحت ؟(ウィーン・ロフタ):どこに行ったの?
خروف(ホルーフ):羊
جيت(ジートゥ):私は来た
عامود(アームード):柱
اللي هناك(イッリー・フナーカ):あそこにある
いかがでしたでしょうか?
今日も楽しんでいただけたなら嬉しいです。